高山社の役割 関口さん語る 高崎
- 掲載日
- 2013/02/18
「高山社は合理的で近代的な養蚕教育機関」と紹介した関口さん
世界遺産登録を目指している「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産の一つ、高山社(藤岡市)をテーマにした講演会が17日、高崎市東貝沢町の茶房ギャラリー「千楽」で開かれ、高山社を考える会調査部会長の関口覚さん(70)が、高山社の役割と分教場について解説した。
関口さんは養蚕指導家、高山長五郎が設立した養蚕教育機関「高山社」の概要を紹介。「長五郎が確立した清温育は、通風と温度管理を調和させた飼育法で、近代日本の標準的な養蚕法として国内に普及した」と説明した。
農家に開設された高山社分教場にも触れ、「授業料や食費は無料で、貧しい農家の子弟も学べた。高山社は合理的で近代的な養蚕教育機関。生徒たちは全国で養蚕家、指導者として活躍し、国の養蚕発展に大きく貢献した」と功績を紹介した。
講演会を主催したギャラリー主宰の高橋かつ江さん(60)の父方の曽祖父、桜井太作さんが藤岡市譲原で分教場を開いていた。実家で資料が見かったことをきっかけに関口さんと知り合い、講演を企画した。