世界遺産へ歌の懸け橋 富岡 96歳石井さん作詞でCD
- 掲載日
- 2013/03/31
歌を担当した谷川さん(左から2人目)や石井さんの長女、平松さん(同3人目)らCD制作に携わった関係者
世界遺産登録を目指す旧官営富岡製糸場を地元から盛り上げようと、富岡市の石井信子さん(96)が作詞した曲「浪漫紀行~富岡製糸場~」のCDが販売された。詞は製糸場が稼働していたころの町の風景を織り込み、伝統ある"まゆの里"の大切さを伝えた。
石井さんは趣味で作詞をたしなむ傍ら、世界遺産登録に向けた動きに関心を持ってきた。昨年夏、世界遺産推薦決定のニュースを聞いた際、石井さんは「片倉製糸時代の記憶がよみがえり、感動した」という。
作詞家の礼恭司さん(63)=埼玉県朝霞市=のアドバイスを受けて創作。作曲家の双葉あきらさん(82)=前橋市=がメロディーをつけた。長女の平松喜久代さん(70)は曲を仕上げるため奔走。「ふりむけば渋川」などで知られる渋川市出身の歌手、谷川明さん(62)に歌を依頼した。
谷川さんは「世界遺産を歌う重責を感じた」と話し、製糸場を実際に訪れてイメージを膨らませた。石井さんは完成した曲を聴き「この曲を通じて富岡への注目が集まり、世界との懸け橋になれればうれしい」と話している。
CDは定価1200円。問い合わせはネクサスジャパンミュージック谷川明音楽事務所(TEL:0279・26・7635)へ。