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「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

横浜と本県の関わりを示す資料が並ぶ会場

横浜と本県の関わりを示す資料が並ぶ会場
横浜と本県の関わりを示す資料が並ぶ会場

県立日本絹の里(高崎市)との姉妹提携を記念した特別展「夢を紡いだシルク~『蚕の国』群馬と『シルクの街』横浜~」が6月9日まで、シルク博物館(横浜市)で開かれている。「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成4資産の模型やパネル、幕末の開港後に生糸を輸出した横浜の歴史を示す浮世絵や版画、写真、国産絹織物など計93点を展示している。

①生糸輸出で栄えた横浜②群馬と横浜の関連③本県の世界遺産登録運動④純国産絹製品―の4部構成で展示。2部では横浜に集まった本県出身の生糸商人、中居屋重兵衛や吉田幸兵衛、星野長太郎、野沢屋の茂木惣兵衛らの関係資料のほか明治から昭和にかけて富岡製糸場を所有した原合名会社時代の生糸商標が並ぶ。

幕末に横浜で創業し、薄地の羽二重を使ったハンカチやガウンを欧米に輸出した椎野正兵衛商店の額装用絵入り羽二重(初公開)や同商店製とみられるガウンも出品している。シルク博物館の学芸員、大野美也子さんは同商店が羽二重産地だった桐生の機屋・江原貞蔵や生糸商・小野里喜左衛門と交流があったことから「素材の生地は桐生からも調達した可能性が高い」として、生糸だけではない本県と横浜の関連を指摘する。

世界遺産関係では、同遺産群4資産の模型やパネルを展示。今月4日には富岡製糸場世界遺産伝道師協会(近藤功会長)が展示解説し、養蚕を含めた同遺産群の価値を来場者に分かりやすく話した。18日と6月1日も解説を予定しており、1日午前10時半から県職員の講演も行う。

特別展は一般700円、65歳以上300円、高校・大学生200円、小・中学生100円。月曜休館。問い合わせは同館(TEL:045・641・0841)へ。

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