「高山社」設立者顕彰で銅像 100年ぶり長五郎像 世界遺産登録をPR 藤岡
- 掲載日
- 2013/06/12
藤岡市藤岡の4丁目交差点付近にあった高山長五郎像(市教委提供)
養蚕教育機関「高山社」を設立し、近代的な蚕の飼育法を全国に広めた藤岡市の高山長五郎(1830~86年)の功績を顕彰しようと、藤岡ロータリークラブは来年、長五郎の銅像を建立することを決めた。長五郎の生家で、養蚕指導や研究の拠点だった「高山社跡」(同市高山)の世界文化遺産登録運動を後押しし、アピールする狙い。長五郎像は1907(明治40)年ごろ、現在の中心市街地に建てられたことがあり、約100年ぶりの"再建"となる。
新たに設ける銅像は和服姿の座像とする予定で、同クラブが市に寄贈する。設置場所は高山社跡の周辺駐車場を軸に検討している。
市教委文化財保護課によると、かつての長五郎像は高山社の繭共進会開催に合わせて1907年ごろ建てられ、同市藤岡の4丁目交差点東側にあった。漆喰(しっくい)で作られた立像で、高さは台座を合わせて約6メートル。共進会終了後、間もなく撤去されたとみられる。
同クラブは来年、結成50年の節目を迎える。2013~14年度会長の黒沢欣一さん(69)は「地域おこしの一環として、市民の熱い思いを形にし、藤岡を世界に発信していきたい」と意気込んでいる。新井利明市長は「民間で高山社跡の世界文化遺産登録への機運を高めてもらうのはありがたい」と歓迎している。