上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン

上毛新聞社Presents
「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

富岡製糸場と絹産業遺産群 来年6月に審議 ドーハで世界遺産委

カンボジアの首都プノンペンで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第37回世界遺産委員会は25日、次回委員会を来年6月15~25日にカタールの首都ドーハで開くことを内定した。26日に正式決定する。本県の世界文化遺産候補「富岡製糸場と絹産業遺産群」はドーハで審議されることがほぼ確実となった。

連絡を受けた外務省は「順調にいけば(富岡製糸場は)ドーハで審議されることになる」と説明した。カンボジアに職員2人を派遣している県世界遺産推進課も同様の連絡を受けた。世界遺産登録に向けて「粛々と対応していきたい」としている。

同遺産群はことし1月、政府からユネスコに推薦書が提出され、ユネスコ諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)による審査が始まっている。イコモスは来月以降、同遺産群の構成4資産について現地調査を実施。場合によっては、来年1月末までに追加情報を政府に要請する可能性もある。

その後、5月上旬までに評価結果を①記載(登録)②情報照会③記載延期④不記載―の4段階でユネスコに勧告。結果を基に同委員会で登録の可否が最終決定する。

富岡製糸場と絹産業遺産群は、明治 政府がフランスの技術協力で1872(明治5)年に設立した富岡製糸場を 中心に、養蚕分野の田島弥平旧宅(伊勢崎市)、高山社跡(藤岡市)、荒船風穴(下仁田町)の4資産で構成。19世紀後半から20世紀にかけて、高品質な生糸の大量生産に貢献した。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)