製糸場見学に傘を 雨の日も、猛暑日も… 富岡の治田さん夫妻金婚式記念に贈る
- 掲載日
- 2013/08/31
富岡製糸場に晴雨兼用傘を寄贈した治田さん夫妻
結婚50年の金婚式を記念し、富岡市富岡の治田(はるた)元雄さん(76)、和美さん(69)夫妻が、同市の旧官営富岡製糸場に水色の傘50本を贈った。傘は事務所前で無料で貸し出されており、晴れの日も日傘として活躍。夫妻は「富岡製糸場観光のお役に立てたことはうれしい」と喜んでいる。
夫妻は製糸場近くの上町通りにある創業104年目の「治田呉服店」を経営。ことし11月に結婚50年を迎えることから、長年続けてきた「500円玉貯金」を使って金婚式の記念旅行をするのが目標だった。
ところが、富岡製糸場の職員から貸し出し用傘が不足していることを聞き、同貯金の一部を使って傘を贈ることにした。
日傘としても使えるよう晴雨兼用で、市イメージキャラクター「お富ちゃん」の着物の色と同じ水色にした。製糸場で来場者が傘を差している様子を見た夫妻は「赤れんがに映えるから水色を選んでよかった」と話している。
富岡製糸場では外観見学が中心のため、急な雨に備えて貸し出し用傘を用意しており、晴れの日も日傘の需要がある。市富岡製糸場課は「消耗品のため、寄贈はとてもありがたい」としている。