上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン

上毛新聞社Presents
「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

ぐんま細 仕上がり良好 繭の荷受け始まる

「ぐんま細」の繭を選別する養蚕農家ら=富岡製糸場
「ぐんま細」の繭を選別する養蚕農家ら=富岡製糸場

富岡市内の養蚕農家で生産された晩秋蚕の繭の荷受け作業が5日、旧官営富岡製糸場乾燥場前で始まり、県で8番目に新蚕品種に登録された「ぐんま細(ほそ)」、黄色の繭「ぐんま黄金(こがね)」などが運び込まれた。7日までの3日間で13戸の農家が1・8トンを搬入する。

片倉工業時代の選繭台に繭を広げ、富岡シルクブランド協議会員や農家らが協力して汚れた繭などを選別し、重さを量った。

ぐんま細は通常の繭糸に比べて細く、つやのある光沢と染色のしやすさが特徴で、一般的な「ぐんま200」と比べて繭も小ぶり。晩秋蚕では市内3軒の農家が飼育した。ぐんま細約100キロを運び込んだ白石昇さん(85)=同市藤木=は「飼い慣れた蚕と違うから成長の具合に戸惑ったが、繭の仕上がりはいいね」と笑顔をみせた。

製糸場での繭荷受けは、世界遺産登録に向けて蚕糸業をアピールしようと、同協議会が2008年から実施。観光客が足を止め、繭の山を撮影したり、繭の手触りを楽しんでいた。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)