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道徳に製糸場の偉人 ブリュナ、尾高惇忠、和田英― 不屈、勤労精神学ぶ 富岡市教委

富岡市教委は来年度、小中学校全17校の道徳の授業で、旧官営富岡製糸場ゆかりの偉人について取り上げる。日本初の近代工場開設という困難に立ち向かった不撓(ふとう)不屈の精神や、高品質の生糸作りを支えた勤労・奉仕、努力、郷土愛などを学習のテーマとする。偉人の人生や考え方を学ぶことで子どもたちの心の成長につなげたい考えだ。

教員でつくる市教育研究所の「豊かな心育成班」が、副読本に相当する資料の独自作成を進めている。製糸場建設を指導したフランス人技師、ポール・ブリュナ、製糸場初代所長の尾高惇忠、れんが製造を指揮した韮塚直次郎、製糸場で働いた思い出を「富岡日記」にまとめた工女、和田英らを取り上げる。

本年度中に研究班の教員が受け持つクラスで試験的に指導した上で、内容を精査し、来年度から全校で導入する。

市教委は、総合学習や社会科授業の中で製糸場を核として各学校区の特色を学ぶ「ふるさと学習」を来年度から導入することも決めている。黛隆善教育長は「両教科を通じて子どもたちに富岡製糸場の価値を伝え、郷土への誇りと愛着を育みたい」としている。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)