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皇后さまの養蚕紹介 来年2月フランス 宮内庁が展覧会

宮内庁は22日、フランスのパリ日本文化会館で来年2月19日~4月5日、皇后さまの養蚕などを紹介する展覧会「蚕-皇室のご養蚕と古代裂(ぎれ)・日仏絹の交流」を開催すると発表した。

展示するのは、皇后さまが皇居で育てている日本原産の蚕「小石丸」の生糸や、それを使って復元した正倉院の宝物など約50点。

日仏の養蚕交流の歴史は古く、かつて養蚕が盛んだったフランスで19世紀中ごろ、蚕の病気「微粒子病」が流行した際、本県など日本から輸出された蚕の卵(蚕種)で危機を免れた。一方、明治初期には富岡製糸場で、工女がフランス人技師から器械繰糸(そうし)技術を学び、日本の製糸業の基礎を築いた。

皇后さまは毎年、皇居の紅葉山御養蚕所で、元県蚕業試験場長で同御養蚕所主任の藤枝貴和さん(70)=前橋市=とともに養蚕に取り組んでいる。蚕に桑を与え、まぶしの中に蚕が作った繭を取り出す繭かきも行っている。

宮中でのご養蚕は、昭憲皇太后が1871(明治4)年に復活させ、歴代の皇后さまに引き継がれている。復活に際し、明治政府の渋沢栄一が、姻せきの田島武平(伊勢崎市境島村)を養蚕の世話役として推薦し、武平と島村の女性4人が宮中に赴いた。72、73年には田島弥平が世話役を務めている。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)