製糸場登録と養蚕 支援 ふるさと納税特典にシルク 富岡市
- 掲載日
- 2013/12/18
富岡市は「ふるさと納税」を活用して旧官営富岡製糸場の世界遺産登録と養蚕業の保護を図ろうと、寄付額に応じて富岡産繭を原料としたシルク製品をお礼品に贈る。ふるさと納税の特典などを紹介する民間のインターネットサイト「ふるさとチョイス」で、富岡市特集ページを掲載し、PRを始めた。
同市のふるさと納税では寄付金の使い道を富岡製糸場の保存活用と周辺整備に指定できる。希少な富岡産シルクを特典とすることで、繭の消費拡大を図り、市内14軒の養蚕農家の保護と国産蚕糸絹業の維持につなげたい考え。
これまで富岡製糸場のペア招待券と手ぬぐいだった特典を見直し、1万円以上寄付した人に3割相当額のシルク製品を贈呈。3万円以上で1万円相当のネクタイやマフラー、50万円以上で約18万円相当の掛け布団を贈る。ふるさと納税の特典は野菜など特産物が多く、シルク製品を提供する自治体は珍しい。
同市は地元ゆかりの篤志家らによる大口の寄付があり、2012年度の寄付額は11件計1738万円で県内トップ。世界遺産登録が目前となっていることから、同市は「幅広く寄付を募り、富岡産シルクのブランド力向上につなげたい」と期待している。
同サイトでは中之条町が10月下旬から特集を掲載。寄付金の半額相当を金券で還元する取り組みを紹介し、約1カ月で寄付金1千万円超を集める効果を上げている。