■3・明日を担う 「技」の継承にかける
若者たちが集まる藍田染工場。狭い工房の中は熱気に包まれている=群馬町足門
母と子が並んで腰をかがめて、一枚板に張られた反物に型紙を重ねている。型紙の置き具合ひとつでゆがんでしまう。張り詰めた空気が漂う。江戸小紋を受け継ぐ数少ない藍田正雄さん(61)=群馬町足門=の工房は、湿度を保つために土間にしつらえてある。
職人の世界に飛び込んだ親子。田中正子さん(48)=高崎市鼻高町=が先に弟子入りし、息子の愛郎さん(22)は昨年春の大学卒業を待って、母親と同じ工房に立った。
(2001年3月1日掲載)