■28・下城弥一郎 下城弥一郎 第一二条 模擬贋作(がんさく)を予防するため会社が発行した証紙を張る 第一三条 品質によって赤色、青色、茶色の証紙を使う 一八八〇(明治十三)年、下城弥一郎ら伊勢崎地域を中心とする織物業者三百五十八人が集まってつくった伊勢崎太(ふとり)織会社。現在の同業組合の性格を持つ太織会社の申合規則(全二十二条)に盛り込んだこの二条に、下城らは粗悪品を市場から排除し、失った伊勢崎織物の信用を取り戻す固い決意を込めた。