■16・研究
藤岡北高校教諭実習担当 松本明さん(46)
藤岡北高校(藤岡市篠塚)の草花用ハウスで、教諭の松本明さん(46)は生育する苗を手に笑顔をみせる。挿し木の研究は順調に進んでいるようだ。「こういう研究をするようになったのも養蚕実習からつながっている。養蚕から離れているが、研究の大切さを学んだあの時のことは今も生きている」
前任地の富岡実業高校(富岡市富岡)で約二十年にわたり養蚕実習に携わった。いつしか養蚕の歴史に関する研究がライフワークとなっている。養蚕の先覚者たちの足跡や考え方に感銘を受け、それが現在の教育観につながっているという。
富岡市別保の実家は一九九一年まで養蚕農家だった。その家の長男に生まれた。曽祖父・美之吉さんが携わった明治後期から大正期にかけては年間十石、換算すると三百七十五キロの収繭量があった。
(2005年10月9日掲載)